専門学校を間違えない! “専門学校のポイント”
「○○スクール」「××カレッジ」…。専門学校だと思って入学したら、実は専門学校じゃなかった!と嘆く学生が後を絶ちません。
どうしてこんなことが起きるのでしょうか?
それは、どうやら専門学校の「学校名」に問題があるようです。
この問題を解く鍵は、「学校教育法」という法律に隠されています。
普段あまり見かけることのない法律ですが、この法律こそが間違えない専門学校選びには欠かせません。
正規の専門学校と正規でない専門学校。似ているようで大きく違います。
あなたが興味を持っている専門学校は法律で保証された学校でしょうか。
まずは、この法律を使って専門学校の定義を調べることからスタートすることにしましょう。
専門学校とはいったいどんな学校なのでしょうか。
多くの人は、専門学校のことを単に「ある特定の分野について専門的で実践的なことを勉強する学校」と思っているのではないでしょうか。
たとえば、ゲームのことを勉強するところならゲーム専門学校、ビジネスのことを勉強するところはビジネス専門学校と思っている人も多いようです。
専門学校が「ある特定の分野について専門的で実践的なことを勉強する学校だ」という考えはあながち間違いではありませんが、正確ではありません。
先に述べたビジネス学校などの中には、法律的にはいわゆる塾やカルチャースクールと同じ扱いで、営利を目的とした企業になるところもあります。
一方、正規の専門学校は「学校教育法」に基づいた、教育を目的とした学校法人になります。
もう少し掘り下げてみましょう。
今度は、専門学校の学校教育法(学校教育に関するもっとも基本的な法律)上の位置を説明します。
そもそも「専門学校」とは、「専修学校」という大きなカテゴリの中の一つのグループを指します(そのほかのカテゴリは「大学」「高等学校」「中学校」「幼稚園」などがあります)。
専修学校には、高等課程・一般課程・専門課程の三つの課程があります。
それらはそれぞれ「高等専修学校」、「専修学校一般課程」と呼ばれ、専門課程を行う専修学校のみが「専門学校」と名乗ることができるわけです。
逆に言えば、法律で認められた専門課程のない専修学校は、「専門学校」と名乗ることができません。
ある団体が専門学校(専修学校専修課程)と名乗るには、次の3つの条件が要求されます。
さらに、国立の学校であれば文部科学大臣が、公立であれば都道府県教育委員会が、私立であれば都道府県知事が設置の認可をすることによって、学校は初めて公に「専門学校」と名乗ることができるのです。ただし、校名に専門学校と付けることは強制ではありません。そして、これが多くの学生に大きな誤解を与えることになるのです。